『ダーク・シャドウ』観てきました。なんか久々に『ビートルジュース』的なノリのバートン映画で、正直バートン作品の真面目なホラーに辟易していた身としては大歓迎でした。面白そうなドラマなのに話の中心に恋愛を据えてしまったせいでちょっと後半だれたり、色々もったいないところが多かったけどキャラクターは良かった。特に主役バーナバスのコテコテな感じは『シャドウ・オブ・ヴァンパイア』で期待しつつ裏切られたものがやっと叶えられた気持ちになりました。
コリンズ家の再興というわかりやすいテーマがあるんだからそっちをもっとクローズアップして欲しかったのと、あとはヴィッキーの屋敷での生活にもっと時間を取ってくれたら不満はゼロだったと思います。毎回のことですが美術や衣装は最高。あとやっぱりダニーの音楽はホラーによく合います。もっと使って欲しかったぐらい。そして今回は撮影がジュネ組のブリュノ・デルボネルだったため映像もより深みがあって、全体としてとてもリッチな味わいの映画だったと思います。
それにしても久々の映画館でした。今年はこれで5本目。引越し前に観たのは『ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル』『ドラゴン・タトゥーの女』『メランコリア』『シャーロック・ホームズ シャドウゲーム』と大作ばかりですがどれも良作でした。今年は豊作ですね。引越しのドタバタで全然観られていなかったので、今後はもっと観に行きたいです。
次はやっぱり『ダークナイト・ライジング』かなあ。前二作がまったく受け付けなかったので、正直否定するためだけに観に行くようなものですが、ボーン三部作では三作目だけがそこそこ楽しめたりもしたので100%諦めているわけではないです。ただ予告編にあった橋を爆破するシーン、そして毎回現代的なテロリズムがテーマになっているということで、どうしてもパト2を連想してハードルが上がってしまいます。押井守の都市論に勝てるほど哲学のある監督ではないからなあ。あと映画の評価とは別ですが、邦題を『ダークナイト・ライゼズ』にしなかったところもかなり印象悪いです。うーん。