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「ローマの休日」は権利消滅 東京地裁、格安DVD認める(産経新聞)
2003年までなら映画作品については50年で著作権保護期間が終わるけど、それ以降は法律改正して70年間保護するのでまだですよ、という改正があったようです。で、2004年1月1日の法律施行前後で権利の切れる1953年作品は延長するの? しないの? という問題。ゲームの残機ゼロはゲームオーバーなのかどうか、を連想しました。
これはどっちでも良いように思いますが、まあ12月31日までで切れると考えるのが妥当かなあ。むしろ、こういう細かい問題を法律制定時に決めていないことの方が意外。

で、それに関連して毎日新聞に掲載されているキネマ旬報映画総合研究所・掛尾良夫所長のコメントに違和感を感じたので引用してみる。

安価なDVDが出回ることは、映画界にとって歓迎すべき決定ではない。個人的にも、映画が文化というより消費財になっていくようで違和感を感じる。

こういうコメントを見ると、まだ業界の人々は頭が硬いのかなあ、と。50年経っても残ってる時点で立派に「文化」だと思うんですが。もともと「ローマの休日」だって大衆映画で消費財ですし、その二つを対比してしまう姿勢がキネ旬らしいというか。
90年代の作品ですら2本1500円とかで売られているのに、モノクロ時代の映画を今更3000円とかで売っても一般の需要はないというのが現実でしょう。映像特典だって、ファン以外から見れば水増しでしかないし。本当に好きな人向けに豪華版を出すのは歓迎ですが、通常版の値段まで高いままなのは、映画業界全体の敷居を上げて市場を縮小するだけなのでは。

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